「よりひめ認定」の基準を定めた、大麻繊維研究家・大麻博物館 高安淳一館長に、お話を伺いました。


よりひめの名は、奈良の大神(おおみわ)神社の伝説、活玉依姫から。
これは、神と人を繋いだ、麻糸の伝説なんですよ。


「よりひめ®︎」を販売することになった、経緯と目的は?

「よりひめ認定」の糸は、今ある「麻」の混乱と認識不足を解消するひとつの解決策としてあります。
大麻布を提供したいところですが、そこまでの生産量は今のところ難しいため、まずは糸の普及を目指しました。

その目的は、大麻本来の性能を知っていただくこと。
プロの世界で「麻」は涼しく硬く、糸が弱いと認識されています。
その認識を覆す必要性から、全てが始まっています。

「よりひめ®︎」の糸づくりについて教えてください。

通常、布を織る際は、糸にフノリをかけ織り上げます。
フノリをかければ多少欠点のある糸でも接着されることで、織りに支障なく使えるからです。
織り上がってから使い込むことで、フノリが落ち、繊維が柔らかくなり、大麻本来の性能が発揮されます。

しかし、糸の状態で販売することを考えた場合、硬い糸では大麻本来の柔らかさが理解されません。
特に、苧麻糸との違いを見せる必要があると考えました。
そのため、フノリをかけずに糸の販売を行うことにしました。

大麻本来の柔らかさを知ってもらうため、縒(よ)りをかけただけで世に出す。
そのため、糸の方向性を知らない人が扱っても大丈夫な糸づくり、を目指しました。

どのような目安で、「よりひめ認定」を出していますか?

手作りの糸は「弱い」という誤解を払拭するため、無茶な扱いに耐え、しっかりとした糸績みができる人に「よりひめ認定」を出す必要がありました。

しかしながら、麻糸績み技能者「よりひめ」という名を称号と捉えてしまい、そこを目指す人は努力のピークを「よりひめ認定」とし、認定が下りないと糸が乱れがちになってしまいます。
淡々と力を抜いて糸を績み、績み目が乱れない糸づくりを行えないと、認定後が続かなくなります。

とはいえ、ある一定の水準に達していれば、本人の意思のあり方に関わらず、認定を出しています。

よりひめに興味をお持ちの皆さんへ、メッセージをお願いします。

責任を持って、大麻の誤解を払拭する糸を販売するため、「よりひめ認定」の糸については、高い糸績み技術を要求することになりました。
麻糸績み技能者「よりひめ」は、あらかじめ様々な用途に耐えられる糸づくりに努力する心の強さ、正直さが必要なのではないでしょうか。

麻糸績み技能者「よりひめ」を目指すことで得られる学びは、決して少なくありません。
そして次の時代に、しっかりとした手わざとして、糸績み技術を伝えられる存在であることも間違いないところです。

「よりひめ認定」は通過点として、その先に意味を持たせるのは、その人自身です。
そこで立ち止まらず、そこから先を淡々と目指していただけるよう、私は願ってやみません。

高安館長、ありがとうございました。
国産大麻100%手績み糸「よりひめ®︎」を通して、日本古来の大麻繊維の特性と、手技の素晴らしさを知っていただけたら、嬉しいですね。

「よりひめ認定」制度について・大麻博物館 高安淳一館長(栃木県那須町)
2017年2月6日、公式HP公開内容より一部抜粋・編集
一般社団法人 日本古来の大麻を継承する会